前回はこちら
というわけで考察パートです。
物書きよろしく、いくつかの要素に分けていきたいと思います。
ヒンメル一行との関係性がわからんかった
そもそもフリーレンのあらすじとして、「魔王を倒した勇者ヒンメルとその仲間たち」という要素がありますが、これがフリーレンという作品を理解するためには死ぬほど重要となってきます。
ですが初見の私には当然フリーレンが勇者ヒンメルのパーティーメンバーだったということは「ただの設定」としか理解しておらず、実際に禿げたヒンメルが出てきて再会を(ヒンメルが一方的に)喜び、のちに亡くなってしまうという”エモい”シーンがあるわけですが、初見の私としてはなにも感情の動かないシーンでした。
今ならわかります。フリーレンにとってヒンメルは旅の師匠みたいなもので、エピソードの中でもヒンメルの発言がフリーレンの心を動かし、フリーレンの思考を形成していることを示唆する表現が度々登場します。魔王を倒した旅は悠久の時を過ごすフリーレンにとっても本人が自覚している以上に大切なもので、その経験が今のフリーレンに大きな影響を与えています。
だがしかし、そんなエモさ初見では絶対にわからない!昔の仲間が寿命で死んじゃうくらいエルフが時間的に孤独な生き物であるというよくある話かと思った!すまん!
フリーレンの凄さがわからんかった
前半の記事でも言及しましたが、このアニメ、断頭台のアウラが出てきたところあたりで勢いが出てきました。それまでしっかりした戦闘シーンはなく、会話ベースで話が進んでいきましたが、そういう意味ではアウラ戦は一つのターニングポイントだったかなと思います。
フリーレンの凄さについてはキャラクターから語られる部分が多く、じゃあ実際にどんなもんよというのはあまりよく分かってませんでした。
それでいてのアウラ戦です。フェルンが魔法を打つシーンだったり、フリーレンからとんでもない魔力が出ている演出はかなり視聴者としてもワクワクさせられました。そうなってくるとフリーレンのキャラにも凄みが出てきて、注目したくなってくるというものです。
フリーレンお前…すごかったんだな…ただの魔法バカじゃないんだな…
フェルンが猫かぶってた
さて、今となってはくっそめんどくさい女の烙印を押されたみんな大好きフェルンですが、こいつ物語序盤では猫かぶってます。ここが一番の問題です。
最初はフリーレンの方がめんどくさいと思ってました。そう思われていた方も多いはずです。それに対してフェルンはフリーレンの良き理解者であり、フリーレンのわがままに気を配っていた印象です。
ですがシュタルクとザインがパーティーに加わってから潮目が変わります。フェルンはシュタルクのことが大好きでどんどんかまってちゃんになっていき、ザインは二人のお守りに奔走します。
もともとフリーレンの世話役となっていたフェルンですが、男性二人がパーティーに参加したことで責任感から解放され、お母さんポジションから少女(娘)にシフトチェンジしたものと考えられます。
この辺の心境の変化がこの作品の面白いところですよね。
というわけでここから徐々にみんなが知っている”めんどくさい”フェルンが形成されてきて、キャラの魅力がぐっと引き上がるという結果につながっていきます。
今はもうフェルンがどんな面倒臭いことをいうのかということを待っている自分がいます。フリーレンもシュタルクも時間が経つごとにどんどん変な部分が表出してきて魅力的なキャラに仕上がってきています。この3人の絡みずっと見ていたい…
とにもかくにもシュタルク頑張れ。
まとめ
フリーレンは初見に厳しいアニメだなって今でも思います。だからこそ序盤を早く消化させるために初回2時間スペシャルにして早めにエピソードを進めたというのは結果的に名采配だったのかもしれません。原作から入る人も多いとは思うので、アニメフリーレンが盛り上がらなかったことはないと思いますが。
泣いても笑っても”1期”アニメ放送はあと一回。最後まで楽しませてもらいます。
コメント